労働問題に関する答え
Ａ．このスーパーの所在地にもよりますが、このケースでは一般的に労災の通勤災害として認められると思われます。
労災保険法第7条第三項ただし書に「労働者が、前項各号に掲げる移動の経路を逸脱し、又は同項各号に掲げる移動を中断した場合においては、当該逸脱又は中断の間及びその後の同項各号に掲げる移動は、第１項第２号の通勤としない。ただし、当該逸脱又は中断が、日常生活上必要な行為であつて厚生労働省令で定めるものをやむを得ない事由により行うための最小限度のものである場合は、当該逸脱又は中断の間を除き、この限りでない。」とあります。
要するに、当該逸脱又は中断が、日常生活上必要な行為であつて厚生労働省令で定めるものをやむを得ない事由により行うための最小限度のものである場合に該当するか否かがポイントです。
この点について、厚生労働省令で『日用品の購入その他これに準ずる行為』を規定しており、具体的には帰途で惣菜等を購入する場合、クリーニング店に立ち寄る場合、理・美容院に立ち寄る場合等が該当します。
また、「やむを得ない事由」とは、日常生活の必要から通勤の途中で行う必要のあることで、「最小限度のもの」とは、逸脱・中断の原因となった日用品の購入などの行為が目的達成のために必要な最小限度の時間、距離などであったのかどうかで判断されます。
よって、今回のご相談内容は、退社後にスーパーで夕食の食材を購入した行為は、『日用品の購入その他これに準ずる行為』として、当該行為を終了し、合理的な経路に復した後は、通勤災害として認められることとなります。
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